DAIZHO MAKIHARA 日本の時計師
DAIZHO MAKIHARA
日本の時計師 菊繋ぎ紋 桜
時計師。
みなさんご存知でしょうか?
なかなか特殊なジャンルですので、ご存じない方が多いかもしれませんが、世界には、大手の時計メーカーやブランドとは違い、自身で時計のパーツ制作や外装などを手掛ける職人というのがおります。
さらに独立時計師アカデミーというものもあり、この協会には世界で数十人、日本には2名しかおりません。
ほぼすべてを手掛けるゆえに、年に1本程度しか製作出来ないものもあるそうです。
タイトルにある「DAIZHO MAKIHARA」を手掛ける牧原氏は、現在時計師として、日本で活躍する職人です。
時計師としての活躍はすでにありますが、独立時計師への道は今まさに始まったばかり。
新進気鋭の職人です。
なぜに唐突に時計、と思われたかもしれません。
そこには深い深いわけがあります。
福永宝飾店を立ち上げて丸6年。
いままでにも1000に届きそうなくらいのご結婚指輪、ご婚約指輪のオーダーをいただいております。
その中で、「彫り」を施したデザインもたくさんありました。
思いのほか需要の多い彫のデザイン。
いままでは、ご依頼ごとにそれをきれいに仕上げてくださる職人さんをあたり、お納めするという状況でした。
そういった状況を、福永宝飾店らしくまとめられないかと思い、常日頃職人さんを探していたわけです。
運よく。
私の前職はご存知の方も多いかと思いますが、時計コースもある某ジュエリー学校の職員です。
今だその当時の諸先輩方とあう機会があるのですが、そのタイミングで、ふと思い立ち、時計の外装を手掛ける方はいないものか、と相談してみました。
「いるよ!」ということで、ご紹介いただいたのが牧原氏だったのです。
まさに時計師としてオリジナルの時計を製作したところ、そしてまた新作を製作中ということで画像や実物を見せていただきました。
牧原氏の特徴は、なんといってもその繊細な彫り。
洋彫りの技術を用いて行いますので、手で、ググっと押しながら道具を操ります。
手掛けるのはもちろん機械式時計。
裏側って見たことありますか?
印象としては、ハイクラスの機械式時計だとムーブメントを見えるようにしているのかなと思うのですが、これはまた機会があったら聞いてみます。
牧原氏の時計は、そのムーブメントのパーツ、1センチにも満たない小さなスペースに、それはもう美しく彫を施しているのです。
ムーブメントって、小さな、滑らかな音で、時を刻んでおり、一日中見ていても飽きないですよね。
その中に、入りこんでしまいたいとさえ思うことがあります。
そんな小さな歯車が噛み合うスペースに、それだけでも芸術的なその場所に、さらなる芸術を彫り込むわけです。
もう前置きが長すぎてごめんなさいですが、なぜ時計職人さんに思い至ったかといいますと、時計は、コンマ何ミリの世界で作業をしますので、ほんのちょっとのバリも時計を動かなくする原因になるわけです。
ということは、そんなところに彫を施すのであれば、彫りがきれいであるに違いない、道具が美しいに違いない、ということで、そういった方がいないかなと思っていたのです。
そして出会った牧原氏は、予想以上の美しさで彫を施してくださいます。
今のところ、お客さまのご希望に合わせたモチーフで手掛けておりますので、牧原節はそこまで炸裂しておりませんが、落ち着いたら、DAIZHO MAKIHARA×福永宝飾店のオリジナルの彫を考えたいと思っております。
特に唐草系のデザインは、この一年の間におさめたものに関しては牧原氏の彫です。
彫跡がとにかく美しい。
滑らかにきらりと光る彫跡が特徴です。
今年に入って、ドドドっとお忙しくなったようで、来週は新宿伊勢丹にてイベントがあるそうです。
個人イベントってすごいですよね。
時間を見て私も足を運びたいと思っております。
出来たばかりの新作をもっていっているようなので、ご興味ある方はぜひとも直接見ていただきたいと思います。
裏を見て、その彫りが福永宝飾店の指輪にも使われているのだ、、、と想像していただけますと幸いでございます。
今回発表された時計は、江戸切子を使った文字盤に、裏面は桜が散っております。
外装はK18ピンクゴールド。
白地の江戸切子と反射するピンク色が、和の雰囲気を強めていて美しいの一言です。
伊勢丹さんでのイベントはこちら。
【インタビュー】機械式腕時計と江戸切子の融合ーー時計師・牧原大造が目指す、見たことのない時計
2018年9月19日(水) ~ 2018年9月25日(火)
職人が見えるというのは、当の本人にとってはドキドキものですが、皆様にとっては、安心感につながるのではないかと思っております。
これが、福永宝飾店らしさなのかと思っています。
私たちもリングを作る職人。
いつかタイミングがあれば、石留をしてくださっている職人さんも紹介したいと思います。
OKが出れば、、、ですが。
とにもかくにも、時計など語り始めたらきりがないということが、こんなどのつく素人の私でも感じられました。
そもそも独立時計師とはなんぞや、時計師とは、バーゼルとは、ムーブメント、ハグルマ、トゥールビヨン、、、奥が深いのです。
深すぎて、結構前から手掛けていただいていたのになかなかご紹介できなかったのは、これこの通りこんなに書きこんでしまうからです。
いまは午後のお茶タイム。
午前中からブログを書き始めてこんな時間になるほど、ヘビーめな内容でした。
しかし、ブログは、思ったことをつらつらと書き連ねられるので、こういう内容の時は良いですね。
時計に興味のありすぎるみなさま。
これはぜひ、足を運んでいただきたいです。