お子様からお母様への贈り物

今回のオーダー品は、息子さんからの贈り物のアクセサリーリングを、永く永く身につけられるジュエリーに仕立てたいとのことでご依頼いただきました。

誕生日プレゼントとして贈られた指輪は、とてもかわいらしく素敵なデザインですが、ライトなアクセサリーですので、材質も合金です。

永く使っていくとどうしても材質が劣化するなど、長期的には身につけられません。

なので、今回このようなオーダーへと至りました。

重ねた時に合わせやすいように、少しフォルムを変える以外は、ベースのリングを可能な限り忠実に再現させていただきました。

刻印は、お子様が書いた文字をトレースして、レーザー照射しました。

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もうずっと、この記事を書こうと進めては止まり、を繰り返していました。

今日こそは、と考えている間にずいぶんとたってしまいました。

でもこの今日明日の内に、絶対アップしたいと思いましたので今日12/24にこの記事を完成させます。

 

指輪の送り主であるお子様は、10歳の誕生日を目前に交通事故で亡くなられてしまいました。

だから、ずっと身につけていたいと、気持ちを前に向けてご来店くださったのです。

子を持つ親として、お母様の悲しみは想像を絶するものだろうと、考えれば考えるほど、かける言葉が見つかりませんでした。

いつも背筋をピンと張り、素敵な笑顔でお越しくださるお母様に対して、我々ができることは、とにかくしっかりお仕立てすることと思い、とにかく身につけられるよう再現することに注力しました。

出来上がった指輪を見て、ほっとした、とおっしゃっていました。

その言葉を聞いて、なにかほんの少しでも我々がお役に立てたのかなと感じました。

神様が何かをしてくれるわけではないですし、万能な魔法があるわけでもありません。

でも、神様が見守っていてくれているのなら、今日という日はお母様とお子様と、近くに感じられるなにかを届けてほしいと心から願います。

お母様は、事故の後からずっと、定期的に記事を書いていらっしゃいます。

書く力、本当にすごいことだと思います。

記事を読ませていただいて、多くの方に知っていただきたいことなど、たくさんたくさんありました。

しかし私にはそれをうまくまとめる文才も力もありませんので、口にする機会があるタイミングで、少しずつでも発信できればと思っております。

自分自身も、気を付けること、ほんの少しの注意、出来ることがたくさんあると感じます。

 

最後に。

我々福永宝飾店を見つけてくださって、ご依頼くださって本当にありがとうございました。

少しでもお力になれたのならば、本望です。

またお顔を見せていただけると嬉しいです。